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大人になってみたい [昔の話し]

いつも読んでいただきまして、ありがとうございます。


小学校低学年の頃の話になります。

私もだいぶ、歳をとり今だから淡々と冷静に話せる昔の出来事です。


私の家は親の夫婦仲が悪くいつも喧嘩が絶えませんでした。

家の窓硝子は割れて段ボールが貼ってあったりしていました。

ついでに子沢山という経済的にもあまり良くない家庭環境でした。

まあハッキリいうと貧乏子沢山です。

色々ありますがこのエピソードはとても象徴的で後々の私の人生を左右する話になります。


ある日の夜遅くに父が交通事故に合ったと連絡がありました。当時母がとても取り乱していたのを覚えています。

当時は携帯電話などなく連絡は的確に伝わるご時世ではありませんでした。

車の破損具合から瀕死の重体説になっていました。

父が運ばれた病院に家族で向かいました。古くて汚なくお化けが出てきそうな病院だなと当時の私は思いました。

父は麻酔で寝ていて所々血がついていました。

「ねえ、ねえ、死んじゃうの?」と母に聞くと「煩いから黙ってて」と言われました。

父は麻酔で寝ていましたが幸い瀕死の重症ではありませんでした。

父は何日か入院をしていましたが、二回目のお見舞いに行った時には「痛いんだよ」

と切れて叫びながら父は点滴を引っこ抜いていました。

私は子供心に普通の人の神経ではないと思い、自分の父親を侮蔑と恥ずかしい気持ちで見ていました。

父と母が何か言い争いをしていましたが、いつものことなので私はその場から離れました。


母が運転する帰りの車の中で兄弟姉妹は寝ていました。

私もウトウトしていましたが母が殺気だってアクセルをふかした音がしました。

私は、はっとして飛び起きました。

母の方を見て「飛ばし過ぎだよ」「スピード出て怖いよ」「ぶつかるよ」

母は「なんで?」「このままぶつかって死ねばいいんだよ」「みんな一緒だから大丈夫だよ」

母の殺気を察知した姉も起きてシクシクと泣いています。

(姉は母に対してイエスマンなので何も言えません)

私は「ぶつかったら死んじゃうよ」「私まだ子供で大人になってない」

「大人になってみたい」

母は「お前は分からないんだよ、大人になってもいいことなんてないよ」

私は「大人になってから考えるから」「○○(弟の名前)も寝てるけどそう思ってる、兄弟みんなそう思ってる」

「お願いだから大人になってから考えさせて」「お願いだから・・・・」

当時の私は幼いながらに祈る様に手を合わせて母を一生懸命説得していました。

家に着いた母は捨て台詞に「生きてたっていいことなんてないんだから」と吐き捨てる様にいいました。

私は刺激しないように沈黙していました。

子供なのに大人みたいに考えななきゃいけないことにかなり戸惑った事を覚えています。


あの時母が思いとどまければ、かなりのスピードを出していたので少しでも運転操作を誤れば全員死んでいたでしょう。

(説得しても一か八かでしたが・・・)

母に私達は無理心中をさせられるところでした。


勿論、母の運転する車に乗るのは理由を付けて暫く拒否していました。

母は自分の事は棚に上げて無理心中の件は無かった事になっています。いかにも自分は良い母親だと言い張ります。

同じ土俵の上に上がって言い争うつもりは私には一切ありません。(時間の無駄です)

何を言っても無駄な人が世の中にはいるのを知っているからです。

(それに昔の事を今更です)


私は小さい頃からの親の違和感をいつも感じて生きて来ました。

違和感を感じることで自分を見失う事なく自分を必要以上に責める事をしませんでした。

それが客観的で良かったのだと思います。


誰かの著書に「生きてるだけで百点満点」という題名がありました。

私もその通りだと思います。


生きているだけで丸儲け~

今日も焼き芋が美味しいです。



























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